子どもたちはしょっちゅう何でもないことで喧嘩をします。
つい毎回仲裁に入ってしまうのですが、姉弟喧嘩に親が仲裁に入ることは良くないことなのでしょうか?
7歳(女の子)・3歳(男の子)のママ
喧嘩には介入せず、援助することが大切
まず初めにお伝えしたいのが、「いい親ではなく笑う親になろう」ということです。
いい親というのは、いい子に育てなきゃと枠にはまった子育てをしがちです。「ちゃんと育てなきゃ」と、恐れと不安の床で子育てをしています。一方、笑う親はありのままに受け入れるという愛と感謝の床で子育てができます。「笑う」とは受け入れるということになるのです。
さて、姉弟喧嘩についてです。姉弟構成がどうであれ喧嘩には介入しないのが基本姿勢です。子育ての目的は自立です。そのために何をすればいいか? ですね。喧嘩はこれからの人生で何度も経験するでしょう。その時、どのように対人関係を築いていくかが重要になります。子どもたちが社会に出ていく練習として喧嘩は見守りましょう。見守ることができない時は介入するのではなく援助するということを心がけてください。
介入と援助の違い
ここで介入と援助の違いをお伝えします。
介入とは他人の課題に土足で踏み込むことを言います。援助とは相手が自分で課題を解決できるように、相手が望むことに手を差し伸べることです。ただ、暴力に発展し、安全を確保できないときは介入してもいいでしょう。また、介入・援助はさておき、親の気持ちを伝えるということはしても大丈夫です。
例えばこんな感じです。
あなたたち二人は姉弟で家族でしょ?
大好きな二人が喧嘩するのはお母さんは悲しい。
これからずっと一緒に生活していくんだよ?
二人で喧嘩しながら嫌な気持ちで毎日生活していくのか、それとも笑い合って楽しく生活していくのか、これからどうしていきたいの?
ここでのポイントは子どもたちに「喧嘩をやめなさい」と指示命令するのではなく、素直な親の気持ちを伝えるということ。そして、喧嘩を終息に向かわせたければ、これからどうしたい?という目的(解決)に注目することです。
一般的には、なぜ喧嘩になったの?と双方の意見を聞くという原因に注目しがちですが、この問いを投げたときには、必ず双方が「悪いあの人」「かわいそうな私」を語ります。親は裁判官にならずに、どちらも受け入れると決めていれば原因を聞く必要はありません。「これからどうしたい?」に意識を向けましょう。
結論
子どもの姉弟喧嘩に親は介入できないが、親が冷静に見守ることができない場合、援助はしてもいい。また、介入、援助関係なく、親の気持ち(アイメッセージという)を伝えることはOK。
今回の回答者

NPO法人パパジャングル理事長
社)ありのままに生きる学校理事長
笑育心理カウンセラー
荒巻 仁先生
日本初のプレーパークと学童保育を融合させた施設「放課後子どもジャングル」を運営。 サマースクールなどを実施し、心を育むことを大切にした教育を実践。